ビジネスも 受験も基本は 同じこと

              

それは今から10年以上も前のこと・・・。
わたくしめが業務の都合上、渋々日本商工会議所の簿記検定試験を受けることになったときのことでございます。

一応、経理のイロハ(アロハちゃうで)は知っていたけれど、ちゃんと勉強したことはなかったので・・・。
東大出のイケメン上司に「勉強になるから、やれ!」と言われ、超渋々受験を決め、勉強始めたのでございます。

生来、試験と注射が大っ嫌いなわたくしめ。
嫌いな試験勉強にだらだら時間をかけるのもめっちゃイヤやし・・・と、無謀なことを考えついたのでございますよ。
それは・・・。
簿記3級じゃなくて簿記2級を最初っから狙ったろ~という受験作戦。
それも6月の試験に向け、勉強始めたのがその年の4月という超短期決戦で。

2週間で簿記3級のテキストを終え、残り1ヶ月で簿記2級のテキストを終え、残り2週間実際の試験時間で過去問を解き倒す、という計画をたて、独学いたしました・・・。
受験対策の講座に行こうかと、東大出イケメン上司に相談すると、「時間作って自力でやれ」と言われ・・・。
イケメン上司曰く「ああいう受験対策の講座は、過去問から作った予想問題を解いて答え合わせ、に時間費やすことが多いから。それより、テキストに書いてある本質をちゃんと理解できるようにしろ!なんでそうなるか人に説明できるように理解しろ!」と言われたのでございます。

2ヶ月みっちり勉強し、いよいよ迎えた受験当日。
工業簿記の試験問題が前年とまったく違う問題になっていました。
前年までは、この製品の原価計算したらいくらになるか、という設問ばかりだったのに、標準原価計算の概念を解答させる問題が出ているではありませんか~!
東大出イケメン上司に言われたとおり、「人に説明できるように理解する」ことを心がけていたおかげで、慌てることなく解答できましたけど・・・。

試験が終わって外に出ると、受験対策の講座の先生と思しき人に、生徒たちが「試験問題の傾向変わってて出来なかった~」と泣きついている光景が・・・。

こうして、東大出イケメン上司のおかげで1回の受験で無事日商簿記2級に合格できました・・・。

「テキストに書いてある本質をちゃんと理解する」はインプット。
「人に説明できるように理解する」というのは、知識を正確にアウトプットする、ということですもんね。
受験対策の講座で予想問題を解くのに時間を割くのは、キビしい言い方をすれば小手先のテクニックを磨いているのと同じ。
本質の理解を欠いていれば無意味なものになりかねない。

資格試験の受験対策で言われたこと、すべてビジネスに通用することばかり。
彼はやることに一切ムダのない人だったけどホントにスゴく仕事のできる人だったんだなぁ・・・と、今更ながら思う。

そういう人に仕事仕込まれたのに、ああ・・・この体たらく~。
もしどこかでばったり出会ったら・・・。
もう、笑ってごまかすしかないかぁ~。

色々教わったこと、改めて思い出そ~っと・・・。