上方の 冬空高し 巨星墜つ

              

昨日、相棒の最終回にず~~~ん、と心が重くなり、
このへっぽこアホアホサイトの、記事を書く気力も失せてしまった。
今日は書くぞ!ネタなんにしようかな~~~。
そんなことを思いつつ、PCに向かい、思案を巡らせているとき、
入ってきた、あまりにも大きすぎる、訃報。
お年もお年やし、覚悟はしていたけれど・・・。

桂米朝師匠・・・。
信じたくないけれど、遂に、旅立ってしまわはった。

戦後、上方落語を復興した、偉大な落語家。

上方四天王の一人。

三代目桂文枝、三代目桂春團治、六代目笑福亭松鶴、
そして・・・三代目桂米朝。

米朝師匠の、端正な落語が大好きやった。

落語が好き、というだけでなく、私にとっては、
特別な存在。
お会いして、お話したことなんてモチロンないから、
一方的に、勝手にそう思っているだけやけれど・・・。

 

ちびっこの頃、角膜炎を患い、角膜移植でしか、
視力回復が見込めなくなった私。

いつか、手術を受けて、視力回復することあるんやろうか・・・。
そんな思いを抱えていた、子供の頃。

ある日、テレビのCMに、米朝師匠が出ていらした。
それは、公共広告機構、ACのCM。
アイバンクに登録しましょう、と呼びかけていた。

それ以来、落語が好き、以上に、米朝師匠が、
私の中で大きな存在になった。
毎日香のCMに出ていた、先代の円楽師匠や、
ボンカレーの仁鶴師匠や、新婚さんいらっしゃいの、三枝師匠や・・・。
テレビによく出演していた、他の落語家さんたち以上に、
大きな存在に。

師匠の自伝によると、このCM以外に、
CM出演はしていらっしゃらない。
そして、CM出演をきっかけに、奥様と二人、
アイバンクに登録なさったとのこと。

 

以前、大阪大学の教授が、米朝師匠のアンドロイドを作成したことを、
「超リアル 米朝師匠の アンドロイド~♪」という記事にしたことがある。
制作費用は約8000万円。
プリセットした噺を報道陣に披露したところ、
ため息がもれるほどの、精巧さだった、とか。

プリセットの噺でもいい。
アンドロイドの米朝師匠、見たい。

 

いや・・・。

タイムマシンがあるのなら、米朝師匠の全盛期の、
ナマの落語、見たい。

叶うものなら・・・。

もう一度、米朝師匠の落語、ナマで見たい・・・。

もう二度と、叶わないことやけれど。

アカン・・・。

ショック、大きすぎる・・・。

米朝師匠の、ご冥福を、心よりお祈りします・・・。


↑ 落語入門書としても最適な、米朝師匠の著作。
元々、中高生向けにポプラ社から出版したものを、文春文庫にしたもの。