19世紀(だったかな?)のドイツに、フェルディナンド・バイエルという音楽家がおりました。
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彼はピアノ入門者用の教材を作ります。
それが、今日の日本で有名な「バイエル教則本」ですね。
日本には明治時代、現在の、
東京芸術大学音楽学部の前身である「音楽取調掛」
(おんがくとりしらべがかり、と読みます。仰々しい名前ですね)
がソナチネやチェルニーとともに輸入したのがはじまりでした。
子供用の全音楽譜出版の上下冊で出ている俗に言う「、
赤バイエル」「黄バイエル」は、子供の頃にピアノを習った方なら、
「あ~、あれね~。弾かされたわ~」という記憶をお持ちの方もいらっしゃることと思います。
ところが、このバイエル。
本国ドイツではすっかり忘れ去られており、
ドイツ人にフェルディナンド・バイエルの話をしても「誰?」と思われるそうな・・・。
ちなみに、日本の子供向けピアノ教育の現場でも、バイエルを使わない先生が増え、
昔のようにピアノの導入と言えばバイエル、という時代は昔の話になってしまいました。
へ音記号の読譜導入が遅い、またそのあたりから急に技術的な難易度があがる、
というのがその衰退の主な理由だったと思います。
余談ですが、「せどりの眼」の中で、
「パイレーツ・オブ・カリビアンのバイエル」として、長尾さんが紹介している楽譜は、
バイエル修了程度の技術で弾けるやさしいアレンジの楽譜集のことです。
バイエルと言いつつ、チェルニー30番やってないと無理やんけ~!
と思うアレンジもあったりしますが・・・。この手のアレンジ譜は・・・。
ところが、このバイエルが今でも使われている教育現場があります。
幼稚園や保育園の先生になる、
幼児教育課程のピアノ実技の教材として今でも使われているのです。
なぜか、というとバイエルは全106曲からなる練習曲なのですが、そ
の最終曲の106番が、幼稚園や保育園の先生になる国家試験(でよかったっけ?)の、
実技試験曲に指定されているからなのです。
そのため、幼児教育系の教育課程ではピアノ実技の教本として、
いまだにバイエルを使わざるを得ない、のです。
わたくしめの個人的な意見ですが、幼稚園や保育園の先生に必要なのは、
バイエルの106番のような面白くない曲を弾ける技術じゃなく、
子供たちが仮面ライダーやポケモンを歌い始めたらぱ、
ぱっと即興で伴奏付けてあげられる能力じゃないのか?と思うのですが・・・。
旧態依然としてますねえ・・・。
子供の頃ピアノを習っていなかった子が、
高校生くらいから「幼稚園の先生になりたい」とバイエル購入し、
レッスン引き受けてくれる先生を探して習い始める・・・というパターンが結構あったりします。
(中学生・高校生くらいからピアノ始めるのって結構大変なんですけどね・・・。)
そのため、全音楽譜出版や音楽之友社などから出ている1冊もののバイエルは、
いまだに需要があるのです・・・。
4. Re:たしかに…
>やんまさん
耳コピ力を上げるには面白くない教材ですがコールユーブンゲンが一番効果的ですよ~。CDも出てるし。
3. Re:前から思っていたのですが
>三井@せどり小説家さん
おほめの言葉ありがとうござりまする♪
励みにいやらしい記事?!これからも書きまする。
2. たしかに…
ジブリ系やお母さんといっしょなど
子供受けする曲をタイムリーで耳コピでサラリと弾かれたら、喜ばれやすいと思います。耳コピをかんたんに学べたら嬉しいな~って思いました。
1. 前から思っていたのですが
レディのだめ記事って
かなりレヴェルたかいですよね。
率直に申し上げれば、
かなりいやらしいという事です。