ハノンとか チェルニー実は 回転本・・・。

              

知人から、ゴーストライター問題で話題の自称作曲家の自伝を借りた。
多分・・・というか、恐らくこれもゴーストライターが書いてるんやろうなぁ、と思いつつ。
その疑惑は読んでいて、ほぼ確信に変わった。
というか・・まともにピアノを習ったことのないヒトが書いた、としか思えない記述が・・・。
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4歳からピアノを母親に習ったとあったくだり。
これも、作曲のゴーストライターだった、音大講師の体験を元にしているそうやけど・・・。
その中に、「いや・・・それありえないやろ・・・」という記述があった。
「ハノンを制覇するのに10ヶ月かかりました」と。
クラシックピアノを習った経験のあるヒトなら、「はあ?」と言いたくなる記述。

ハノン、というのは19世紀にフランスの作曲家、シャルル・ルイ・ハノンが作った練習曲集。
第1部、第2部、第3部と分かれていて、全部で60曲収録されている。
第1部が両手の5本指が自由に動くようにする訓練曲集。
第2部が第1部のような練習曲の内容がさらに長くなり・・・さらに、音階・分散和音などの練習曲が入る。
第3部はさらに難易度が上がり、オクターブ・分散和音・重音の音階練習やらトレモロやら・・・。
ハノンの中でも最もムズかしいパート。
身体の成長スピードってヒトそれぞれ、だけれど・・・。・
少なくとも、無理なくオクターブが届くような手の大きさがないと「ハノンを制覇する」のはゼッタイ、無理。
第3部の練習曲を弾きこなせない。
まして、この自称作曲家の言っているように、学齢以前の子供が「ハノンを制覇」って・・・アリエナイ。
オクターブの届かない子供に無理やり弾かせたら、却って手の筋肉や神経を痛めかねないし。
それに・・・ハノンは入門教材終わったあたりから、中級レベル終了までお世話になる教材。
というか・・・クラシックピアノ弾くヒトは、一生お世話になる教材。
「制覇するのに10ヶ月」で、それで終わりという練習曲集とちゃうよ。
ちなみに、音楽高校のピアノ専攻の入試実技課題には、ハノン第2部の音階や分散和音が課せられる。

ハノンは、これまでにせどら~として、何度もお客様にお求めいただいたことのある教材。
ブックオフで単Cを何度か仕入れて、販売した。
この曲集を密林マケプレで購入するお客様、は・・・。
例えば、小学校の教員養成過程の学生、保育科の学生、趣味で大人になってピアノを始めたヒト・・・。
そんなヒトたちで、楽譜を安く入手したいヒト、だと思う。
ピアノ教室に通っていたり、音高などで副科でピアノを習うヒトなどは・・・。
楽器店で新品購入するだろうし。

以前は、ハノンは全音楽譜出版のモノが主流だったけれど・・・。
今は、音楽之友社版の方が、楽譜が開きやすく、解説が詳しいので人気がある。
だから、もしブックオフなどで安く仕入れする機会があったら・・・。
全音版より音友版の方がいいかも。
密林様のカタログには、音友版は旧版と新版の2種類ある。
旧版は絶版にはなってないみたいだけれど。
使い勝手のいいのは新版で、ニーズもそっちの方が高い、と思う。
音友版、仕入れの際には・・・旧版・新版を必ず確かめよう。

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私のピアノのお師匠様がハノン全60曲通して弾くと1時間半かかる。そういう、曲集なんよ~。