録画したけれど、まだ見ていない、昨日のTBSのツタンカーメン特番。
番組を見た人がググってきたのか、以前書いたミイラの記事に検索流入が。
古代エジプトって、興味持ってるヒトが大勢いるんやなぁ、と改めて思う。
ツタンカーメンの呪い、と言われた現象には、実は、科学的に説明がつく。
何千年と閉ざされた空間で、黒カビのアスペルギルスが繁殖。
アスペルギルスは、吸い込むと、そのヒトの身体の弱いところを攻撃する。
というか、弱っているから、免疫力が働かない、というか。
空気が乾燥し、高温の気候。
ツタンカーメン王墓を発掘したハワード・カーターは、長年エジプトに暮らし、
その気候に順応していた。
しかし、発掘のスポンサーだった、カーナボン卿やその他、イギリスからやってきたヒトたち。
彼らは、エジプトの気候には慣れていない。
慣れない高温乾燥で体調を崩したところに、アスペルギルスを吸い込み、
もともと弱っていたところを攻撃されたら、あれよあれよという間に重症化するだろう。
おまけに、カーナボン卿は高齢でもあった。
命を落とすことになった背景には、黒カビの暗躍があった。
さらに、カーナボン卿がツタンカーメン王墓の発掘を、とある新聞社に独占取材権を与えていた。
そのため、他の新聞社は、発掘を記事にしたくてもできず、面白くなかった。
それで、他の新聞社は、発掘に関わった人々が次々に亡くなってしまったのを、
「ファラオの呪い」と派手派手しく書き立て、販売部数を伸ばそうとしたのだ。
ツタンカーメンの呪いは、マスコミが作り上げたもの、と言ってもいい。
本当にファラオの呪いがあったのなら、王墓を発掘し、黄金の棺からミイラを引っ張り出し、
有名なマスクを取り去ったばかりでなく、包帯を剥がしてツタンカーメンを丸裸にした、
ハワード・カーターこそが、真っ先に呪われてしかるべきやけれど、
発掘関係者の中で、一番長生きしたのは、他ならぬカーターだった。
ファラオの呪いはなかった、のである。
マスコミは昔も今も、センセーショナリズムに走るもの。
ニュースや情報を受ける側にいる場合は、そういう行動をマスメディアが取っていることも考え、
「テレビがこう言ってた、新聞に、雑誌にこう書いてあった」と鵜呑みにすることなく、
同じ事件、事象を報道、伝達している情報をいくつか聞き、読み比べ、
自分の頭で考え、その事件、事象に対する考えを持たないとアカン、と思う。
自分の判断、決断は自分で下さねば。
他人に委ねてたら、アカンで。