年齢差20歳のカップル。
ドクター高須と西原理恵子さん。
「ダーリンは70歳」という二人の交際を描いた漫画、大ヒット中。
このへっぽこアホアホサイトでも、バレンタインデーの記事でこの書籍紹介。
版元の小学館のおエライさん方、なんでこの本が売れているのか、わからないんだとか。
理由は、とってもシンプルやと思うけど・・・。
大丈夫かい、私が大学時代、バイトで出入りした出版社。
他人の恋話(コイバナ)、興味ある、ヒトは世の中にぎょうさんいてはるやん。
だからこそ、恋愛映画とか、恋愛小説とか、恋愛ドラマとかが世の中に提供されるんやし。
その恋話が、フィクションではなく、テレビで見かけるヒトが主人公。
高須先生と西原理恵子さん、20歳離れたカップル?!
どんな恋愛模様が描かれてるんやろ?
そう思って、書店で手にしたヒトは結構いたと思う。
そこに描かれているのは、決して甘ったるい恋ではない。
初版の帯には「新世紀バカップル」なんて書かれてるけど、
ただただ、大笑いさせられるだけの内容ではない。
ここで描かれているのは、人生の終わりを意識した、切ない恋。
でも、世界美容外科学会の会長で、フリーメーソンのエラいヒトである、
ドクター高須が蹴り入れられたり、エラい描かれ様。
大笑いさせられた後に、しんみりと泣かされる、そんな味わい深い本。
売れないはずがないやん。
さて、エラい描かれ様のドクター高須。
反撃(反論?)するぞ!と「高須帝国の逆襲」という本を上梓した。
発売5日で絶版に・・・。
どんな反撃してはるんやろ?
そう思いつつ、発売日に入手して、イッキ読み。
しかし!
反撃らしい反撃は、ニューオータニでの恥ずかしい一件だけ。
あとは、20歳年下の、自慢の彼女への愛情があふれた、心温まる内容。
ドクター高須と西原さんの出会いは、10年以上前。
その後、西原さんは夫だった、戦場カメラマンの鴨志田さんを見送り、
ドクター高須も、奥様とお母様を見送った。
しかも、相次いで。
鬱状態に陥り、もういつ死んでもいいや、とさえ思っていたドクター高須。
その状態から救い上げたのは、西原さん。
やがて、二人の間に、恋愛感情が生まれた・・・。
ここに描かれてるのは、結婚なんて意識しない、シンプルな男女の恋。
世間のしがらみに縛られることもなく、ただひたすらに、相手を想う恋。
読んでいて、うらやましくなる。
ドクター高須は、江戸時代からお医者さんをやっている旧家に、100年ぶりに生まれた男子。
生まれた時から、医者になることが決められていた。
跡取り息子として、家業の医業を継ぐべく医師となり、
大学時代の同期生と結婚して3人の息子をもうけ、
その息子たちも医師・歯科医師に育て上げた。
跡取り息子として、夫として、父親としての務めを立派に果たし終えた。
もちろん、今も高須病院、フリーメーソン、ドクター高須が果たすべき役割はたくさんあるけれど。
きっと今は、神様が与えてくれた、ご褒美の至福の時間。
何のしがらみに縛られることもなく、ただひたすらに、相手の笑顔が見たい、と願う。
ピュアでシンプルな恋をして過ごす、穏やかな至福の時間。
時々、蹴りを入れられるけど。
これから先も、ずっとずっと、春になったら、二人で並んで桜を見ていてほしいな・・・。