日別アーカイブ: 2013年9月18日

何処にある 人の心は 脳・身体・・・?

              

三国志大好きのkool君世の中の役に立つことをしてきたそうだ。
彼がしてきたこと・・・は、実は私にはできないこと、だ。

何故か・・・と言うと、私が臓器移植のレシピエント(提供を受ける側)、だから。
小学生の時に患った角膜炎の後遺症で角膜が白濁していたのを、移植によって視力を回復したのは約10年前。

移植後に骨髄バンクに登録しようとして初めて知ったのだけれど、ドナー(臓器を提供する側)由来の、現代医学では未知の異常ヒトタンパクによる疾患発症の危険な可能性を全く排除できない、というのがその理由。
平たく言うと、私のドナーが未知の異常タンパク疾患を持っていて発症前だったとすると、移植手術によってそれは私にも伝えられている。すると、私がドナーになった場合に、レシピエントにもその未知の異常タンパク疾患が伝えられる、というイヤ~な可能性がある、ということだ。

というわけで・・・私は臓器提供どころか献血さえできないカラダの持ち主なのだ。
もっとも・・・。
生まれつき血が薄く、年中鉄欠乏性貧血に悩まされているため、移植前でも提供しようとして断られていたのだけれど。

さて。
最近、気になって仕方のない本がある。

見知らぬ心臓/シャルロット・ヴァランドレイ
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著者はベルリン国際映画祭で受賞経験のあるフランスの女優なのだけれど、34歳で心臓移植を受けた。
移植後、自分の内面の変化やしつこい悪夢に悩まされた彼女に、心臓移植の公表後「その心臓を知っている」という手紙が届けられ、さらにショックを受け、動揺し・・・という経験を、この著書にまとめた。

心臓移植後、ドナーの記憶もレシピエントに移ったという体験記は、他にもある。

記憶する心臓―ある心臓移植患者の手記/クレア シルヴィア
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この体験記の著者も、移植後に自分の内面や嗜好の変化などを経験し、それがドナーの記憶なのでは・・・と、ドナーを探し始める。

臓器にも記憶は宿るのだろうか・・・?
ドナーの記憶が、移植手術によってレシピエントに伝えられるのだろうか・・・?
現代医学では説明のつかないことだけれど、私は、彼女たちの体験を「気のせい」では片付けられない。

なぜなら・・・角膜移植後に、私も不思議な夢を何度も見ているから。
行ったことのない場所・会ったことのない人やその人との会話・・・。
もしかしたら、ドナーの目が見た風景・光景だったのだろうか・・・。

異常タンパクがドナーからレシピエントに伝わるように、記憶も一緒に伝わるのだろうか・・・。
ナゾ・・・。

そういえば・・・輸血受けた知人がそれまで非喫煙者だったのに、輸血後はタバコ吸いたくて仕方のない人になったことがあった・・・。